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『第四の消費』を読みました



第四の消費 つながりを生み出す社会へ (朝日新書)第四の消費 つながりを生み出す社会へ (朝日新書)
三浦 展

朝日新聞出版
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消費の移り変わりから、現在の消費がどのようなものであるかを事実的背景から考えていく一冊。

感想

途中データやグラフ、当時の話なども交えつつ、そこまで堅くならないけれどもしっかりと消費社会について描かれていて、消費社会を時代で4つに分け、第一から第四まで特色付けて説明しています。

第一の消費社会:1912〜1941

都市を中心として、当時1、2割しかいなかった中流階級が消費を楽しむ時代で、洋風化した生活様式が出来上がった時期。

第二の消費社会:1945〜1974

大量生産大量消費の時代で、大きいものはいいことでドンドン新しい、大きな高価なものを追い求めていく時代。また周りと同じであることに価値が感じられていた。

第三の消費社会:1975〜2004

消費の単位が家計から個人へ変化し、消費することが一種の自己表現も担っていて、ブランド品や高級品で他者との差別化を図ったり、重厚長大から軽薄短小な消費への移行が見られる時期。

第四の消費社会:2005〜2034

人口が減少する中で、第三の消費社会で個人化したものが再びつながりを求め社会志向、利他主義になっていく時期。消費が個人の特性を表すものではなくなり、ブランドよりもシンプルなものが好まれる傾向。

こうした消費社会の変遷は、人口動態の変化だったり政治・経済情勢の変化が密接に関わっていることが本書を読むとスラスラと頭に入ってきて、なるほどマーケティングって言葉だけ聞くと失礼ながら薄いイメージがあるけど、本来は様々なバックグラウンドを検討した上で消費の動向を探って行うものなんだろうなと認識できました。

第二、第三についてももちろんページを割いて解説されていますが、やはりタイトルにもあるとおり『第四の消費』、今まさに行われている消費についての説明が主だったように思います。

近頃の流行のシェアハウスだったり、日本の地方や地域への関心の高まりが掲示されていて、第四の消費にシフトしつつある今の消費にしてどのような対策・施策が取れるかも最後の方に書かれています。

環境意識の高い人ほど地方志向だったりするのには、質素・シンプルであることが昔の日本の暮らしのイメージと繋がっているからということはちょっと考えれば分かりそうなことですが、なかなか自分では気がつけなくてハッとなるほどと思える瞬間でした。そんななるほどの連続です。

このように体系的に消費を説明してくれる本を読むと少しだけ自分のことも考えてみたりして、良し悪しではないのですが、僕はどちらかと言うと第三の消費にまだまだ取り付かれていて、今後の社会の変化に対応できるのかななんて思いました。