ゲインオーバー

MUGA, I am.

「陽口(ひなたぐち)」という言葉の広まり方



Twitterを見ていたらこの投稿が目に入った。既視感がある気もしつつ、脊髄反射的に「陽口(ひなたぐち)」って造語だよなあと思う。

今回調べた範囲での結論から言うと、「陽口」はここ5年くらいで広まった(or作られた)造語である可能性が高い。これについては2016年の以下の記事でも指摘されていて、調べるのも今更感が拭えないのだけど、この言葉の広まり方が気になったので少し時系列で追っていく。

「陽」一文字で「ひなた」と読むのは人名用の当て字感が強いので個人的には「ひぐち」の方が穏当だと思うけど、「陽口」の考えを否定するための記事では全くない。人を褒めることが大切だというのには全面的に同意だし、自分も人を褒められる人間でありたいものだと常々思っている。

2011年以前

Googleで検索してもほとんど情報が出てこない。Twitterで検索すると2008年に投稿された次のツイートが一番古い「陽口」を含むもののようだ。(ちなみに「ひなたぐち」で検索すると「ひなたぐちゅぐちゅにしたい」というツイートが出てくる)

2011年までを見ると、本人に対して、あるいはWebというオープンな場で悪口を言うことを「陽口」と呼んでいたツイートが多少見受けられる。陰⇔陽を入れ替えたものの、「その人がいない場所」⇔「その人に対して、その人も居る場所」という意味で範囲や対象を反対にしているだけで、悪口を言う点は変わっていない。

2012年

2012年になるとバズったツイートと同じ意味での「陽口」に関するものが見つかる。陰⇔陽が「その人の悪口を言う」⇔「その人の良いことを言う」という意味で逆転しているのだ。2011年までには発見できなかった用法である。

ただし「陽口」という言葉があるのではなく、自分が思いついたような具合で投稿していて「陽口」を元々ある言葉としては認識していないことがうかがえる。その一方でまだまだ、本人に対して悪口を言う「陽口」もヒットする。

2013年。ここで「陽口」がバズる

2013年3月の以下の「陽口」に関するツイートがバズり、ここで初めて「ひなたぐち」という読み方も記載される。

またこのツイートに対して以下のリアクションがあり、この時点で「陽口」は検索してもほとんどヒットせず、とある人の造語なのではないかと指摘されている。残念ながら当該Facebookアカウントが既に削除されているのか、元ページは確認できなかった。

このバズり以降、「陽口」が「その人が居ないところで、その人の良いところを言う」という意味で使われる例が増えていき、「その人が居るところで、その人の悪口を言う」という意味での用法は減っていく。またbotや転載によって「陽口」が度々バズっていくのもこれ以降である。そして今回バズった投稿の元になったのは以下のツイートと思われる。

まとめ

ツイートを 追って分かる こともある。