『アメイジング・スパイダーマン』を観ました
あらすじ
13年前に父リチャード(キャンベル・スコット)と母メアリー(エンベス・デイヴィッツ)が失踪して以来、伯父夫婦であるベン(マーティン・シーン)とメイ(サリー・フィールド)に育てられてきた高校生のピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)。彼は、ニューヨーク市警警部キャプテン・ステイシー(デニス・リアリー)の娘で、同級生のグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)を密かに慕っていた。そんなある日、ピーターは自宅で父親の残していった鞄を見つける。中には、父の親友であった生物学者カート・コナーズ博士(リース・イーヴァンズ)と父の関わりを記したメモが入っていた。父のことを知ろうと、ピーターはオズコープ社で遺伝子を研究するコナーズ博士を訪ねるが、そこで遺伝子操作の実験中の蜘蛛に噛まれてしまう。その翌日、ピーターの体内で大きな異変が起こり始める……。 あらすじ 解説 アメイジング・スパイダーマン - goo 映画
感想の都合上、ネタバレがあるぜぇ〜
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今回はヒーローズ・ジャーニーに当てはめてみるぜぇ〜
1.平凡な日常
ピーターはスクールカーストも低くて、パッとしない頼りないけど素直な少年って感じだぜぇ〜
しかも叔父と叔母の家で育てられるという家庭の事情が描かれるぜぇ〜
父親の秘密も探るぜぇ〜
2.非日常への誘い
父親と関係があると分かり、潜入したオズコープ社で蜘蛛に噛まれるぜぇ〜
その結果驚きのスーパーパワーを手に入れるぜぇ〜
学校のいじめっ子もコケにできるようになってワイルドだろぉ〜
コケにしすぎてベンおじさんには説教されちゃうぜぇ〜
でも、可愛い女の子とイイ感じになって最高だぜぇ〜
3.非日常の拒絶 問題はここからだぜぇ〜
ベンおじさんが運悪く強盗と接触したがために、撃たれて死ぬぜぇ〜
その強盗は(スーパーパワーを既に持っていた)ピーターが捕まえなかったせいでベンおじさんと接触したから、間接的にピーターが殺してしまったと言っても過言じゃないし、本人にもその自覚はあるはずなんだぜぇ〜
でも、ピーターは復讐に燃えるばかりでそれを後悔するだとか悩むとかしないぜぇ〜
底抜けに前向きでワイルドだろぉ〜
4.師との出会い 出会わないぜぇ〜
スパイダーマンは街で一人の孤独なヒーローだから師匠なんか居ないぜぇ〜
物事から学ぶこと、周りに認められることはあっても誰かに教わるだとかそういうことは全然ないんだぜぇ〜
ティーン・エイジャーなのに成長もなく完成されてるピーターはワイルドだろぉ〜
と、ヒーローズ・ジャーニーに当てはめるの難しいのでこのへんにしときます、すいません。。。
感想
まず、楽しめるか楽しめないかで言ったら、ちょっと良い話もあり恋愛やアクションもガンガン描かれているので楽しめます。比較するのもナンセンスなのかなと思いますがリブートだしどうしても前作と比べちゃいますよね。
というわけで、以下が多少の文句になっていますが楽しめましたからね。
ピーターの葛藤とか人間模様がど気になる
サム・ライミ版のスパイダーマンではピーターの葛藤や内面的な部分にもフォーカスしていたと思うのですが、今作はあんまりそういう部分はないように思います。「大いなる力には大いなる責任が伴う」というセリフは今作でも出てくるのですが、これは全くピーターに響いてきません。
ベンおじさんが死ぬ前の説教でこれを言われるわけですが、その後ベンおじさんが死んでもピーターが特にこの件で悩む様子はありませんし、むしろ力を無責任に存分に使っています。
そして、この話がどこかに行ってしまったまま迎える最後では、ベンおじさんが生前に留守番電話に入れたメッセージが流れなんとピーターをヒーローだと肯定する内容になっています。
スパイダーマンとしてこの件が見事にスルーされてしまうのはどうなのでしょうか。。。次回以降で回収するんでしょうか。
恋愛の話
そしてもう一点結構気になったのが、グウェンの存在。ピーターはティーン・エイジャーですしそりゃまあ恋人の存在って大切だと思うんですけど、ついこないだまでスクールカースト低位だったのが恋愛にこなれてる感じがあるのは嫌だなあと。
それからベンおじさん、特にメイおばさんを軽くスルーしてグウェンばかり描いているように感じました。
夫が強盗に殺されて犯人も捕まっていないっていう状態なのに、メイおばさんを蔑ろにするピーターは人としてどうなのかと。もうちょっとメイおばさんをケアする描写がないと不安になってしまいますよ。
これ言っちゃお終いなんですが、ベンおじさんが死ぬ必要性を感じられませんでした。原作通りやっただけというか。
何にせよ、サム・ライミ版のヘタレピーターの方が間違いなく僕の好みだということが分かった一作でした。
個人的な結論としては、今作は『(500)日のサマー』の幸せ世界に居る、悩み無用のスパイダーマンのお話だったのではないかと。