ゲインオーバー

MUGA, I am.

ハイクォリティでとっても楽しめた「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」

英国では既に公開されている「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」を観てきました。がっつりネタバレ含みます。

こないだ観たアントマンも相当良かったけど、トムちんも最高!

冒頭のミッションから魅せてくれる

敵に貨物が渡らないように奪取するミッションなのにイーサン(トム・クルーズ)が居ない。ベンジーサイモン・ペッグ)も戸惑いながら、どうすんのこれ状態。とりあえず飛行機をハック開始しようとやっていたら、イーサンおじさん登場! 飛行機が離陸するまさにその時、不自然に滑走路の脇にある丘(ツッコんではいけないやつ)からイーサンがジャンプで飛行機の翼に跳び乗る!翼から飛行機側面のドアに振り落とされそうになりながらしがみつく一方で、どんどん飛行機は上昇していきます。これがポスターでも使われている場面です。
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ベンジーがハックした飛行機のドアを開けようとして、関係ないハッチを開ける!そこじゃねえよとツッコむも、必死のイーサン。ベンジーが申し訳程度に謝りながら今度はドアを開けるのに成功!と、その間に敵もハッチが空いてることに気が付いて運転席から貨物室へ確認に。 確認して異常はなさそうだと思った次の瞬間、敵の後ろにイーサンの姿が現れ、貨物ごとパラシュートで脱出!で、ここで例のテーマが流れます。

文字にするとアレですが、このテンポの良さは相変わらずだなあと。ゴーストプロトコルの時も冒頭ミッションが鮮やかだったもんなあ。

舞台ごとにテイストの異なる見せ場

さて今回は大きく3ステージに分かれています。ウィーンオペラ編、モロッコ編、ロンドン最終決戦。それぞれテイストが異なっていてよく出来ているなあと。

まず、ウィーンオペラ編は往年のスパイ映画の趣がありました。舞台がウィーンのオペラ会場なので敵も味方もバッチリ決めた衣装で登場し、タキシード姿やドレス姿で動きまわる。

ここでの敵の目的は暗殺、イーサンはそれを阻止。という具合なので、派手な撃ち合いはなく会場の中から敵を見つけて後を追うという描写がしっかり描かれています。1人かと思ってた敵が複数人居ることが判明し、それぞれの動きを追うことになりますが、テンポは崩さずに緊迫感が続いていて、見入ってしまいました。最後、オペラが盛り上がるところで、イーサンが敵二人と対峙。敵二人がターゲットに銃口を向ける中、敵を撃つのではなく自分が先にターゲット撃ってかすり傷を負わせ、大事には至らせない。という場面は想定外でそう来たかと悔しかったです。

また、ここで使う銃が細工された銃で面白いです。オペラ会場なのでそのままの形では持ち込まず、楽器を改造したものだったり、組み立て式だったりと非常にスパイ映画らしいモチーフで感心しました。

モロッコ編はハイテク技術とCGを使った水中での攻防という現代的なスパイものテイスト。映画でよくある、謎のセキュリティ技術に守られたところに行き、データを手に入れるというパターンです。

今回のセキュリティは歩き方認証!歩き方をキャプチャして本人か否かの判定を行うという代物です。ベンジーがマスクで突入する案を提案するものの、背骨の動きまでキャプチャされるので歩き方は真似できないという結論になり、そうなったらシステムそのものをハックするということになります。しかし、そのシステムをハックするためには、施設内の謎の水槽に潜り、水中にあるカードを差し替えなきゃならない!というわけでイーサンが飛び込むという具合です。

この手のトンデモセキュリティは、いやそれおかしくないかと引っかかるものの、水中でのイーサンの活躍は見せ場として十分でした。前作のブルジュ・ハリファにあるサーバールームも意味分からなかったなあ、しかし。

それからモロッコ編では狭い市内でのカーチェイスが見どころ。実際にトム・クルーズが運転しているという点も含めて凄すぎ。

ロンドン最終決戦編は物語の締めというのもあり、派手さはないけど緊迫感のあるイーサンと敵のやり取りが良かったです。夜の戦闘シーンはかっこいいです、はい。

組織の物語

今作ではただ敵が居るという状況ではありません。イーサンが元々所属していたIMF国際通貨基金ではなくて、Impossible Mission Forceという架空の組織)が解体になって、イーサンが結果的に指名手配となり味方のはずの組織に追われるし、今作の敵であるシンジケートはイーサンを狙うし、またシンジケートも一枚岩ではなく裏切りがあったり、そもそもシンジケートの創設者は誰なんだという話もあって、組織の攻防がイーサンの活躍にオーバーラップしてきます。

英語で観たので、組織の話は解釈が正しいか分からず、これくらい理解する英語力があればと。。。

それはさておき、組織の話だけをグダグダ語るわけでもなく、イーサンの活躍と絡めてテンポを途切れさせない見せ方は素晴らしかったです。

というわけでローグネーション、オススメです!