ゲインオーバー

MUGA, I am.

映画版アントマンを一足先に観てきました(ネタバレ有)


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映画版アントマン観てきましたよ。というわけでだらだら感想を。ネタバレ含みます。

想像以上にヒーローらしくないヒーロー

コメディとしても、ヒーロー映画としてもよく出来ていて、笑えるしマーヴル映画としても楽しめる映画になっていました。

まず冒頭、後でアントマンになるスコットが刑務所から出所。出所後の仕事として31アイスクリームで働くも即座にクビになります。今までこんなに出だしで躓くヒーローが居たでしょうか。

しかも、娘の誕生日会に顔を出したら、妻の再婚相手(刑事)が居るし、妻には帰れと言われる始末。刑務所から出てきて家に帰ったらこの仕打ち!今のところのストーリーだとここから何かの縁で一念発起してボクサーとして活躍し始めてもおかしくない。

それでもって、じゃあもう一回盗みをやるかってんで悪友たちと一緒に繰り出すわけですが、入った家にあったのが金目の物ではなく、アントマンのスーツだったというところから物語は動き出します。ようやくヒーロー映画になってきた。

この時に悪友から盗みの詳細を聞くシーンがあるのですが、ここが笑えました。脚本のエドガー・ライトが書いたのだろうと思う間とセリフ回し。まず悪友が説明をするんですが、「いや、そこからじゃなくていいから」というところから始まり、その話に出てくる人たちの語り口を真似しながら早口でまくし立てるのがツボでした。しかも最後で天丼という。

そしてこの後は、博士とその娘にダメ出しをされながらもアントマンとして活躍できるように努力していく姿が描かれます。この後は笑いをはさみながらも正統派なヒーロー映画として進んでいきます。

圧巻の最終戦闘シーン

何より良かったのが、最後の戦闘シーンです。

悪役のイエロージャケットとアントマンが戦うシーンなのですが、イエロージャケットもアントマンも縮小と拡大を自在に使いこなす能力持ちで、決戦の舞台はスコットの娘の部屋。娘の部屋!イエロージャケットがスコットの弱点である娘を狙うっていう敵役にありがちな作戦で、娘の部屋で戦うことになります。

二人とも小さくなって戦うのですが、それがきかんしゃトーマスのおもちゃの上!トーマスに乗って電車アクション対決をやってもトーマスの顔が画面にちらついて説得力が減る面白さ。さらにはトーマスがふっ飛ばされるシーンで、小さい二人の戦いを移す時は二人の世界基準でトーマスにも臨場感があったのに、カメラが切り替わって部屋全体を映すもんだから、トーマスがただのおもちゃとしてカランと飛ぶだけ。

この切り替えの面白さはアントマンならではだと思いますし、他のマーヴル映画じゃ今まで味わえませんでした。コメディ要素を散りばめたヒーロー映画、アントマン。日本では9月に公開ということでしばしお待ちを。そして今後のアベンジャーズへの参戦も楽しみです。