ゲインオーバー

MUGA, I am.

2016年は読書する / 読んだ『読書で賢く生きる。』

2015年は海外への引っ越しがあったこともあり、読書量が圧倒的に減りました。元々多くなかったので致命的なレベルです。なので、2016年は意識的に読書をしていこうと思い立ったのが昨年の大晦日。しかし、何から読み始めたら良いのかと思っていたところ、読書にまつわる本の紹介があるではありませんか!

「読書」の方法と「文章力」を考える、2015年に読んだ8冊の本 - ぐるりみち。

というわけで手始めに、ここに挙がっている本の中から、中川淳一郎、漆原直行、山本一郎の3名による『読書で賢く生きる。』を読みました。読書の方法論を今まで意識してこなかったので、3名の読書論・スタイルを読んで読書に真摯に向き合う必要があるんだなと気付かされました。もう一つ、本書はビジネス書ぶった斬りナイトの模様を収録していて、ビジネス書に対する本音や批判も詰まっています。読書論とビジネス書に対する屈託の無い意見の2つが盛り込まれている本書はサラリーマンを狙い撃ちですね。

三者三様の読書スタイル

まず、この本はこう読め!と教えてくれる本ではありません。3名の読書スタイルを知り、こういう風に読む方法もあるのかと理解する本です。ですので、読書法の正解(そんなの存在しないのかもしれませんが)を知りたい人には向いていないです。3名の意見を見出しレベルで少し紹介するとこのような感じで、書いていることは異なりますが、それでも3名の読書量が裏にあることが窺える内容になっています。

中川淳一郎のライトな読書術

・共通言語にならざるを得ないもの ・同じ著者ばかり何度も読む

漆原直行のツッコミ読書

・ツッコミ読書 ・速読の前に精読を

山本一郎の本の向こう側の意識

・書き手と読み手の真剣勝負 ・本の背景、コンテクストを理解する

ビジネス書は流行りのものより古典を

収録されているビジネス書ぶった斬りナイトでは、自己啓発分野のビジネス書がキリスト教ニューソートを源流にしたものだというそもそもの話から、どうしてあのビジネス書が売れたのか等の話がてんこ盛り。そうした中でも3名が読むことをオススメしているビジネス書も書かれていて、最低限それらの本は読んでみようと思います。

売れ筋の本ではなく、古典を読んだ方が良いという意見は納得感が高かったです。売れ筋の本は古典の焼き直し、翻案であることが多い上に、どうせみんな読むから差別化できないという発想もなるほどと思いました。先の中川さんが書いている「共通言語にならざるをえないもの」であれば、読むべきなんでしょうけどそうでもなければ、古典を何回も読むのが正解なのかなと。

中川さんは松下幸之助の『商売心得帖』と『経営心得帖』など、漆原さんは『小倉昌男 経営学』、『この世でいちばん大事な「カネ」の話 角川文庫』など、山本さんは『日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち―(新潮選書)』、『ヤバい経済学 [増補改訂版]』などをそれぞれオススメのビジネス書として挙げています。この他にも、ビジネス書に限らずおすすめ本が書ききれないほど載っているので興味が持てそうなものは順に読んでいきたいところです。

山本さんの「どんな本でも「パズドラ」やってるより、少しはいいことありますよ。」という一文が響いたので、今年はゲーム量減らして読書しよう。