地元の人も大興奮!南イングランドのルイスで行われる炎のお祭り、Lewes Bonfire Night
行ってきました、Bonfire Night。書くよりも写真を見てもらった方が早いのですが、こんなお祭りです。
ルイスという街にあるBonfireソサイエティが街を練り歩くパレードと花火が行われる、年に一度の催し。それがBonfire Night。
ルイスってどこ
イングランドの南側、サセックス地方にある小さな街。それがルイス。私もロンドンに来るまで全く知りませんでした。
その昔は交易の拠点、市場として栄えたそうですが、現在は観光が主な産業のようです。
Lewes Castle(ルイス城)、15世紀から続く本屋さん、後にアメリカ合衆国に渡って『コモン・センス』を発表したトマス・ペインがイギリスにいた時代に住んでいた家などが観光地とのこと。
私も少し見ましたが、残念ながらこれらのスポットは大したことなくて、わざわざ見に行くほどではありませんでした。
しかしながら、これらを差し置いて有名かつ楽しいイベントが、今回私が行ってきたLewes Bonfire Night。
Bonfire Night(ボンファイアー・ナイト)ってなに
Bonfire NightはGuy Fawkes Night(ガイ・フォークス・ナイト)の別名で、基本的にこの2つは同じものです。一般的にはGuy Fawkes Nightの呼び名の方が有名かもしれません。
ガイ・フォークスのマスクも有名ですよね。
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このBonfire Nightは、英国で毎年11月5日になると行われるお祭りで、期限は1605年11月5日に発覚した火薬陰謀事件に遡ります。この事件で捕まったのがガイ・フォークス。
ですが、Bonfire Nightはガイ・フォークスを称えるものではなく、彼らの陰謀が発覚して国王が無事で済んだことを祝うものだったそうです。
その後、お祭りにも変化が生じ、花火を盛大に打ち上げて祝うようになり、さらには悪人や国民の敵を模した人形を焼くことが定番となったとか。
ちなみに今年のLewes Bonfire Nightではドナルド・トランプが燃やされました。
Lewes Bonfire Nightの詳細
Bonfire Night自体は英国各所で行われているのですが、その中でもルイスのものは有名だそうですよ。
開催日時
毎年11月5日に開催。例外的に、5日が日曜日の場合は、4日になるので2017年は11月4日(土)の開催となる見込みです。開催時間は17時〜0時くらいまで。
ただ、まだ正式なアナウンスはないので、興味のある方は時折Webサイトで確認を。
Lewes Bonfire Night Celebrations | Bonfire Night Lewes, November 5th
2017年は、文化の日から金土日の3連休ですから前後にお休みをくっつければ日本からも十分行けますね!
花火を見るにはチケットが必要
英語のWebサイトで情報を探すと、Bonfireには各ソサイエティが売っているチケットが必要とあるのですが、実はこれは半分ウソで半分本当です。
というのも、各ソサイエティが街中を松明や発煙筒を掲げて練り歩くパレードを見るのにはチケットが不要で、その後にある各ソサイエティの花火を見るのにはチケットが必要という仕組みになっているからです。
ルイスに着いてからこの事実を知った私はBonfireって花火のことだけを指すんかい。とツッコミたくなりました。
パレードも花火もそれぞれの良さがあって両方楽しめるので、チケットを買うことをオススメします。このチケットは各ソサイエティによって販売方法が異なります。
詳しくは以下のWebサイトで見てほしいのですが、基本的にはルイスの街中でしか販売していないため事前にルイスを訪れて購入する必要があります。
Lewes Bonfire Council - The Member Societies
日本から行く場合は前日ブライトンに滞在して、ルイスに下見に行くついでに買うのが良いかもしれません。
当日に買えるソサイエティもありますが、私は事前にルイスを訪れて購入しておきました。
パレード見どころスポット
7つのソサイエティが小さな街を練り歩き、そのルートはそれぞれ異なるのですが、オススメなのは下の地図のところです。
この三叉路の真ん中にはモニュメントがあるのですが、そこを取り囲んで各ソサイエティがセレモニーを行います。松明に着火したり、英霊に献花したり。
また、三叉路は街の中心で東から来たソサイエティも西から来たソサイエティもここを通るので、数多くのパレードが見られるというメリットもあります。
通り沿いはパレードが連なって向かってくる楽しさがあるのですが、色々場所を変えてみたんですけど、結局三叉路のポイントが一番満足できました。
知り合いがパレードに参加しているのを応援する、地元の人も結構多かったのでここがひょっとしたらベストなのかもしれません。
私は16:30頃に行って無事最三叉路の真ん中あたりに前列を確保できました。
花火は各ソサイエティで異なるらしい
花火は各ソサイエティ毎に異なる会場、街の外縁部で行います。大体どこも21時、22時あたりのスタートです。
各ソサイエティが販売しているパンフレットや街のツーリストインフォメーションで配っている地図に詳しい案内がありますので、入手しておくと楽かも。
私が見たのはCliffe Bonfire Societyのもの。ルイスにある7つのソサイエティの中でも古く、伝統のあるところだそうです。
http://www.cliffebonfire.com/www.cliffebonfire.com
日本の花火とは異なり、繊細さは正直なところないのですが、日本よりも近い距離から見られて振動が身体に伝わってくる点はとても魅力的でした。
それから、花火もどんどん連続で上がるので日本のよりも爽快感があります。
Lewes までの行き方
今年は電車がストライキでかなり苦労したのですが、平時であれば電車で行けるはずです。
ロンドンからルイスまでの電車は片道1時間半ほど、チケットは往復で30ポンド程度です。
それから宿泊場所をどうするかも一つ問題です。Bonfire Nightは夜遅くまで行われるので、ベストなのはルイスのホテルに泊まることです。
しかし、ルイスは小さな街でホテルも少ないので早めに押さえておかないとなりません。しかもBonfire Nightの日は間違いなく一年で一番混むはずですし。
そこでオススメなのがブライトンに宿泊するプラン。先ほどもチケット入手のために前日のブライトン滞在について書きましたが、ブライトンはルイスからバスで30分ほどの大きな都市でホテルもレストランもたくさんあって便利です。
ブライトン・ルイス間の移動はBig Lemonというバスを使うと良いです。Bonfire Nightがほとんど終わった23:00、0:30という遅い時間にバスでブライトンへ連れて帰ってくれますし、料金も往復8ポンドと安いので。
ただしチケットの事前予約が必要なのでWebサイトをよくチェックしてください。
参加時の注意
人が多いだとか、日が目の前を通るので危ないだとか、そんなことよりもめちゃくちゃ寒いので暖かい格好をすることが肝心です。
私もダウンで厚着したんですけどそれでも寒かったです。夜は冷えて最低気温が0℃近くになりますので、必要以上に着込んでいった方がいいです。
パレードや花火を見て立ってるだけで動かないので、一層身体も冷えますし。手袋やニット帽、マフラーなんかもあった方が良いです。
街のスーパーは夜閉まってしまうので、水や飲み物を持っておきたい場合は予め買っておきましょう。
Waitroseという大きなスーパーがあってお酒も含めてなんでも揃います。個人的に、ウィスキーなんかは寒さ対策としてのアルコールとして買っても良いかと思います。
ちなみに開始時間に近くなると通り沿いのお店にはこのようにベニヤ板が打ち付けられガラスが割れないように対策が取られます。
現地でしか味わえない楽しみがある
楽しかったんですけど、結構大変でした。
寒さの問題もそうですし、鉄道ストライキで行くのが大変だったというのもありました。
何より辛かったのは帰りにタクシー乗り場に行ったらタクシーが全く無く、前述のBig Lemonバスのチケットを持っていなかったためバスにも乗れず時間を過ごしたことです。
最終的にはBig Lemonバスがチケットがなくても現金で乗れる対応をしてくれたので助かったのですが、それがなければ最悪野宿になっていました。明日からレモン食べよう。
そんな辛さはありましたが、これは多分今年鉄道ストライキが重なったからで、そんなことがなければもっと純粋に楽しいイベントだったと思います。
燃えさかる炎が目の前を通り、けたたましい爆竹の音が鳴り響き、火薬の匂いがあたりに立ち込めるのは今までに体験したことがなく、とても思い出深いお祭りになりました。
こればっかりは行かないと味わえないし、楽しめません。
来年は英国に居るか分からないのですが、また機会があれば行きたいです!