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ゲインオーバー

MUGA, I am. 映画のことや英国のこと、加えてゲームやテクノロジーも。気になることを気侭に記していくブログです。

ネタバレあり:日本を舞台にしたストップモーションアニメ『Kubo And The Two Strings』を観ました!

映画


『Kubo And The Two Strings / 邦題未定』を観てきましたよ。

www.youtube.com

正直なところあまり期待しないで観に行ったのですが、ストップモーションアニメとCGの組み合わせによる独特の映像美、王道少年漫画のような成長と対決のストーリーがどちらも良く、楽しめました。

映画を観ていると全編CGアニメかなと錯覚しますが、ストップモーションアニメで多くの部分を撮影してCGで処理しているのが正しいようです。記事中で紹介しているメイキング(ネタバレあり)を見るとそれが分かります。

日本での公開は今のところ未定のようですが、日本をテーマにしている映画ですし日本での公開も期待されますね。

あらすじ(ネタバレなし)

嵐の吹き荒れる海の上を舟で進むクボの母サリアツ。目の前から巨大な波が襲ってきますが、三味線を弾いて波を真っ二つに割りこれを凌ぎます。今度は後方から来た波にサリアツと幼子のクボが飲み込まれますが、浜辺に漂着し一命をとりとめたのでした。

それから数年後。クボは海岸にある洞で母と一緒に暮らしていました。朝になると近くにある村に出て、三味線とその音に合わせて動き出す魔法の折り紙を使って、村人たちに英雄ハンゾーの物語を聞かせます。

夜に外に居てはいけないという母の教えを守り、日没前には母の待つ洞に戻ります。

あらすじ(少しネタバレあり)

そこでクボは母に注意を受けます。夜になると伯母2人が祖父である月王(Moon King)の司令を受けて、クボのもう片方の目を奪いにくるから夜には出歩いてはならないと。

そしてクボの左目は漂着する前に月王に取られてしまい、クボの父であるハンゾーは月王にやられ母がクボと共に命からがら逃げてきたことが明かされます。

ある日、クボは村で行われているお盆とお祭りのことを村人から教えてもらいました。村人たちがお墓参りをして祖先と会話をし、灯篭流しをしていたのを見てクボもお墓で父に語りかけます。

しかしお墓から何の反応もないことにクボは怒りと悲しみを覚え、折り紙で作った灯籠をくしゃくしゃにして川に投げ捨てます。そうこうしている内に辺りが暗くなり日没を迎えてしまいます。

するとクボの前には伯母2人が現れクボの目を狙います。村が破壊される中、クボは何とか走りますが、あと少しというところで倒れてしまいます。そこに母が登場し魔法の力でクボに翼を授けます。

母からは間際に「父の武具を探して」という言葉を与えられますが、母を残して去りたくないクボは母の髪を掴みます。しかし翼が勝手に動き出し、母の髪を手にその場から飛び立つのでした。そして伯母2人を迎え撃つために母が放った魔法の衝撃が辺り一体を包みこみます。

このあとの話(大幅にネタバレ)

以降の流れもこの調子で書くと長くなるので大幅に省略して書きます。

雪山で目覚めるとモンキーが居る→モンキーとともに武具を探す→かつて侍で今はクワガタと融合しているビートルに出会い3人で旅をする→まずは剣を獲得→続いて鎧を獲得→モンキーがクボの母であることが判明→過去の話を聞き、母は元々ハンゾーを殺すための刺客だったが戦いの中で2人が恋に落ちたことが分かる→クボが夢で最後の武具兜の在り処をつかむ→その在り処であるハンゾーの城に到着→実は罠で伯母に待ち伏せされていた→伯母の言葉でビートルこそがハンゾーであると明かされる→ハンゾー伯母にやられる→母は最後の力を振り絞って伯母を倒し魔法が解ける→この際に三味線の弦が2本切れる→一人になったクボは元いた村に兜があると分かり三味線の最後の弦の力で村へと飛ぶ→兜を手に入れ月王と対決→月王に追い詰められ村のお墓にたどり着く→母の髪、ビートルの弓の弦、そして自分の髪を三味線に張り魔法の音を奏でる→死者の力を借りて月王を倒す→月王は全ての記憶を失くし、ただのおじいさんに→めでたしめでたし

ストップモーションアニメとCGが織りなす独特の映像美

ティム・バートンのコープスブライド』にも携わった、ストップモーションアニメには定評があるLaikaが制作しています。

実際にどういうことをやっているかは是非メイキングを観てもらいたいです。ただしネタバレありなので注意してください。

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いやあ、作業量すごそう。制作費は6000万ドルと『デッドプール』と同じくらいかかっていて回収できるのか少し不安になるレベルです。

素人考えでは3Dだけでも表現可能だろうと思うのですが、実際に映画を観てみるとストップモーションアニメの独特の動きや不気味さが味になっている箇所も多くてストップモーションアニメとCGを組み合わせる手法はアリなんだなと実感しました。

本作は特に敵が妖術を使えるようなダークな雰囲気をまとっているので、ストップモーションアニメが持つ不気味さがマッチしています。伯母の武器は鎖鎌でカンフー映画感もあるのですが。。。

過去には『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』や『ティム・バートンのコープスブライド』のようなホラーテイストの作品があったわけで、この不気味さというのがストップモーションアニメの持つ重要な要素なんだろうと思います。

王道を行くストーリー

主人公が殺された父母の復讐のために仲間とともに敵を倒す武器を探すというのは少年漫画やRPGでもありそうな王道のストーリーだと思います。一方で、お盆やお墓参りと絡めて盛者必衰、諸行無常の考えがテーマにあり、また親子関係や血縁も考えさせられるところがありました。

クボが伝説の侍の息子で、母親も元殺し屋で強いのは日本の漫画だとありがちな血縁が強いお決まりですが、海外でもこれは受け入れられているんでしょうかね。主要な登場人物が全員血縁者という。

親子の絆もテーマにあると思うのでしょうがないのですが、海外では血縁で強いのがあまり好まれないと読んだことがあるような気がして。

しかしビートルが父親というのはやられました。ビートルが元刺客で、伯母たちと邂逅したらビートルが寝返るというのを少し想像していたのですが外しました。ビートルが元居た住処は確かにハンゾー関係のものが置いてありましたもんね。それに親子関係が主題なんだからそっちの方が良いに決まっています。

それからタイトルの「The Two Strings 」は完全にネタバレで、旅のお供の2人が三味線の2本の弦になることに他ならないのですがこれはOKなんでしょうかね。日本公開する時には省略するか、2本の弦とは言わない方法が求められそうです。

あれやこれや書きましたが、映画全体としてはとても気に入りました。

今年のアニメ映画では一番良かったと言いたいところですが、残念ながら『ズートピア』があるので二番です。

『君の名は。』?ちょっと聞いたことないですね。。。