ゲインオーバー

MUGA, I am.

緻密な六重奏『クラウド アトラス』観てきました


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おはこんばんちは、MUGA(@muga_over)です。

昨日公開の『クラウド アトラス』観てきました。

個人的に感じたジョジョっぽさ

先に言っておくと、『クラウド アトラス』の一部がジョジョっぽいなあと思いました。原作小説も2004年に出たそうなので、それよりも古いジョジョっぽいと称することにはお許し頂きたく。

ほうき星型のアザ

それぞれのストーリーで主要人物には身体のどこかに「ほうき星型のアザ」があるのですが、これはどう考えてもジョースター家の星型のアザと同じです。ありがとうございました。

6つのストーリー

ジョジョの場合、6部までは同じ時系列の話として時代を超えて紡がれていて、通じるものがあるなと。

でも、『クラウド アトラス』では血縁が明示されないので、一族とかいう繋がり、スケールではありません。

人間賛歌

今作のテーマとして人間賛歌を感じたので、これもジョジョのテーマに通ずるんじゃないかと。

という具合で、弱い関連性ですが、ジョジョっぽいなあと思った次第です。

スタンドが出てくるわけじゃないですし、直接似ているという話ではないんですけど、上に挙げた点についてはちょっと参考にしたんじゃないかと思える節もあって、ひょっとしたら更に前にどちらにも共通する元ネタがあるのかもしれません。

あらすじ

それぞれの話が重なり合う様は言葉じゃ説明が難しいので、6つのストーリーのほんのさわりと時代のつながりを紹介すると次のような感じ。

アダム・ユーイングの太平洋航海誌

弁護士のユーイングが船の中で黒人奴隷の密航者と出会って。。。

ゼデルゲムからの手紙

作曲家を志すフロビシャーという若者が著名な作曲家のもとで採譜者として雇われて。。。

・フロビシャーはユーイングの本を読んでいるという前のストーリーとの繋がり。

半減期-ルイーザ・レイ最初の事件

ジャーナリストのレイが原発関連の調査を進める中で彼女に危険が迫って。。。

・科学者で、レイに協力するシックススミスが前のストーリーのフロビシャーと恋仲だったいう繋がり。

ティモシー・キャビンディッシュのおぞましき試練

編集者のティモシーがひょんなことから老人ホームに閉じ込められて。。。

※ここについては何の繋がりがあったのか忘れてしまいました。

ソンミ451のオリゾン

給仕用のクローン人間ソンミ451が人間としての心に徐々に目覚めて。。。

・ソンミ451が観る映画がティモシー・キャビンディッシュの話という繋がり。

スルーシャの渡しとその後すべて

ザックリーが住む島に、科学技術を持つメロニムがやってきて。。。

・ソンミ451の言葉が教典のように崇められているという繋がり。

時代や場所を超えて連綿と続く人間ドラマ

この作品で感じたのは先にも書いたとおり人間賛歌で、色々な時代で人間の優しさや正義などの善の側面、盗みや殺しなど悪の側面が描かれています

更にそれが時代を超えてなお繰り返されていくことで、人間のダメなところを否定するものではなく、人間はこういうところもあるが素晴らしいというスタンスでの人間ドラマだったように感じました。

しかし、それぞれの時代での出来事の連関性についても考えだすとちょっとてんこ盛りすぎて、言葉にまとめるのが僕には至難の業です。

この六重奏は完成度高いなと。インタビューでも脚本を11稿くらい書き直したと語っているので力入れたんでしょうね。

クラウド アトラス インタビュー: 構想4年、撮影60日——ラナ&アンディ・ウォシャウスキー、トム・ティクバの野心作 - 映画.com

特殊メイクがすごい!

さて、6つのストーリーに分かれていても、主要キャストは多くのストーリーに登場しています。

この役を演じているのは誰か、あの人はどこで登場するのかなど考えながら観ると一層楽しめます。

最後スタッフロールの前に答え合わせもあるので、画面が暗くなっても席を立たないことを推奨です。

一応、Wikipediaに答えが載っていますが楽しみたい人は読まないほうが良いです。

それから、ネオソウルのストーリーで西洋人キャストが韓国人風の特殊メイクをしているのですが、一重で小さい目に出っ張ったおでこが強調されていて、いかにもっていう韓国人デフォルメで半ば冗談なんじゃないかと個人的には思いました。
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韓国人が観たらどう思うのだろうと本編と関係ないところで気になってしまいましたよ。

じゃあいつ観るの?

今でしょ!

というわけで、『クラウド アトラス』オススメです。

なんか今年は既に良作が多くて、今後もこの流れ続くのかどうか期待と不安が混ざりますね。