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悶々としてる人に『僕たちはガンダムのジムである』はオススメ

僕たちはガンダムのジムである僕たちはガンダムのジムである
常見陽平

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常見陽平さんの『僕たちはガンダムのジムである』を読んだので感想を。

タイトルでてっきり社畜論かなと思ったのですが、夢を追いかけてないでまず現実と向き合おうという、キャリアの上昇志向に対してのカウンターとして良い本でした。

蔓延するキャリアポルノと自問自答でただ悶々

キャリアポルノっていうのは次の記事のことです、ええ。

キャリアポルノは人生の無駄だ - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

この記事についてはさておき、敢えて拒まなければ、やれMBAだ、やれ外資コンサルだ、やれITベンチャーでスタートアップだというキャリア話はWebや本屋やあるいは人から見聞きしているものかと思います。僕もそうです。

そういうのを志す人を見聞きして羨ましいと思う気持ちがあるものの、自分にはできないなあと素直に思う部分があり、いつかこういう風になれるのかなという、期待に近い羨望もあります。

なかなか言い表せない色んな気持ち混ざっていて、漠然とした不安の中でこのままでいいのかという正解も理由もない自問自答でただ悶々としちゃうんですよね。

僕は、こうして悶々としてる間に行動を起こせないので自分はすごい人にはなれないし、ガンダムにもなれないんですけど、一般庶民を不安にさせる空気は蔓延しているように思います。

世の中上には上が居るけれど、卑下することはない

さて、そんなガンダムではなく、多くの人は機動戦士ガンダムに登場するジムなのだというのが本書のメインテーマです。

上には上が居るので、ジムとガンダムの対比って非常に難しいんですよね。

会社の部課長でモーレツな人をガンダムと呼ぶのか、あるいはマッキンゼーを卒業して起業した人をガンダムと呼ぶのか。そのさじ加減で変わってきてしまいます。

リクルート社員がジムだとすると、僕はフライマンタ(※ガンダムに登場するジムより弱くてかつて量産されてた兵器。人型ですらなくて戦闘機)かなあとも思ってしまいますしね。

さらには、端から見てガンダムの人も自分自身ではジムだと思ってるかもしれないのが、より事態をややこしくします。

ただ、言えるのはどんなスケールであってもその中でガンダムなのは一握りであって、そのガンダムも多くのジムに支えられている側面があるということです。

それはひとえに、ジムにできることがあるからですし、それを自覚することが本書でも説かれています。

多くの企業では、会社の事務作業を行う(まさに)ジムが居なければ仕事は回りませんし、若い社員なのであればまず言われたことをやったり業務に支障がないように遂行する必要性があります。

もちろん、そうじゃない企業があるのも知っていますが、少なくとも僕の会社はそうです。悶々としてる人の多くがそういう一般的な企業に勤めているのではないかと思います。

本書で書かれるジムのための戦略

先にも書いたとおり元リクルート社員でフリーランスで活動してる人と同じジムではないよなあと思う部分ももちろんあるものの、本書で書かれている戦略はタメになりました。

見出しだけ抜粋すると、次のとおりです。 ・自分の存在価値を再確認する ・期待されていること、できることで仕事をする ・職場にいるジム型人材に学べ ・戦記を書く ・自分の人生戦略を考える ・騙されないための知識・情報武装法 ・「幸せ」を客観視する ・「帰れるところ」を作る

細かく書いちゃうとキリがないので、詳細はごめんなさいしますが、今の会社で現実的にどう立ち振る舞って頑張っていくかが書かれていると感じました。

上昇志向っていうのは決して悪いものじゃないし良いものなのですが、足元が疎かな状態で上昇しようとしても無理ですし、まずジムはジムらしく着実に進んでいくことが大切なのだと思いました。

漠然と悶々としてる人は是非。

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