アウトローの生き様がここに『麻雀放浪記』
どーも、MUGA(@muga_over)です。
『麻雀放浪記』という映画は僕の好きな映画トップ10に入るくらい気に入っているのですが、阿佐田哲也が書いた原作小説を先日ようやく読みましたので感想を。
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悪党が活躍するアウトローなかっこ良さ
文庫では全部で4巻あって、敗戦後の日本社会が変化していく中で主人公の坊や哲やその周りの人々がタイトルのとおり麻雀に興じていく話です。
ただ麻雀だけを描いているのではなく、登場人物のキャラクターがかっこいいアウトローながら弱さや人間臭さを持っていて、それが描かれているのが魅力的でした。
全員博打好きというのは共通しているのですが、ただ娯楽のために戦う人だったり生きるために戦う人だったりそれぞれのバックグラウンドがあって、それが丁寧に書かれています。
『ドサ健ばくち地獄』という外伝的小説も出ているドサ健がやっぱりカッコイイです。最終的には坊や哲よりもドサ健が主人公なんじゃないかと思うくらいフィーチャーされています。
ずるくて、それ以上に賢い天才的な博打打ちなんですが、金儲けと博打以外のことは二の次三の次で破天荒な生き方をしている姿は憧れちゃうなあ。
映画版だと鹿賀丈史が演じていていい演技しています。
「自分だけが気がついて他が盲目なんてことは、この世にたんとは無え。そう思ったら穴ぼこにおちるぜ」っていうセリフがグッときました。
また、麻雀放浪記というからには麻雀をやるのですが、言葉だけではなく丁寧に麻雀の牌が書かれていて麻雀好きには考えたり、ツッコミながら読めるのもまた楽しみです。
積み込みテクニックも紹介されていてこんな無茶なことをやるのかと思わず笑ってしまうことも多いですが、物語が進むに連れてドラゴンボールにおける戦闘力のインフレなみに、積み込みテクニックもインフレしていき並大抵の業じゃ勝てなくなります。
二の二の天和は最高にカッコイイですし、槓ドラ積みで青天井とかあり得ないと分かっていながらも熱くてシビレます。
麻雀が分からないとなかなか楽しめないとは思いますが、小説としても面白みはあるので興味ある人は是非。