ゲインオーバー

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『100戦無敗の不動産投資術』が半分くらい不動産投資と関係なくてなかなか面白い



100戦無敗の不動産投資術  元アイドルが独学で数十億の資産を築いた秘密
100戦無敗の不動産投資術 元アイドルが独学で数十億の資産を築いた秘密

どーも、MUGA(@muga_over)です。

先日テレビで転職した芸能人の特集番組みたいなのをやっていたのを見たのですが、そこに出ていた沢田富美子という元アイドルの人が芸能界を引退後、不動産投資で儲けていたという話をしていました。

小さい時から不動産が好きだったと語っていたのが印象的で気になり、著書の『100戦無敗の不動産投資術』を読みましたので感想を。

「不動産投資術」と謳ってる割に不動産投資以外の内容も多く、芸能界を引退した元アイドルの自伝として読むと面白いです。

  1. 沢田富美子の過酷な半生にただ驚く

  2. 肝心の不動産投資術は真似できない

  3. あ、金持ち父さんの臭い。。。

1. 沢田富美子の過酷な半生にただ驚く

Amazonで目次や冒頭部分が読めるのですが、第二章までは基本的に沢田富美子の今までの人生についてです。不動産の具体的な話はほとんど出てきません。

ですが、この自分語りのくだりがなかなか面白いですし、スラスラと読める文章で書いてあって読みやすいです。

アイドル時代にモスクワ・オリンピックのイメージガールに選ばれたものの、日本がモスクワ・オリンピックをボイコットしたために、その話がご破算になりデビューが上手くいかなかったという裏話。

松田聖子と同じ時期に活動していたためが売れていく傍で売れない自分、アイドル時代に元々不動産が好きな自分の個性が十分に出せなかったことを後悔するなど、振り返って自分を客観視しているアイドルというのも素敵だなと感じました。

芸能界を辞める前に、初めての不動産投資をした話もあるのですが、その後のアートディーラーを経て運命の相手と出会い、別れる話が衝撃的でした。「不動産投資術」というタイトルからは想像できない展開です。

アートディーラーをしている時に出会った人と結婚することになり、子供も授かって妊娠七ヶ月というところで、夫がガン宣告をされるのです。

結果的に夫は亡くなってしまうのですが、そこで心が落ち込み回復するに至るまでの流れが赤裸々に書かれていて興味深かったです。

夫との死別後、心を取り戻したことでようやく本書の「不動産投資術」編が始まります。

2. 肝心の不動産投資術は真似できない

本書で紹介される、沢田富美子流不動産投資術はポイントでまとめると以下のとおり。

・条件の整った一等地の物件を買う ・よく散歩するお気に入りのエリア、港区の物件しか買わない ・人の流れやトレンドなど自分の五感で良いと感じる物件を買う

この投資法ではどう考えても種銭が必要なのですが、本書では種銭をどうするかという話は出てきません。

アイドル活動をして人並み以上の貯金があったこと、アートディーラー時代に稼いだことは確かなようですし、務め人はなかなか真似できないでしょう。

それから、バブル期の波に乗れた結果、現在に至るまで不動産投資で成功を収めていることもポイントとしては外せません。

どうして波に乗れたのかは、確固たる意思・理由を持って物件を購入し、バブルが来るまで保持していたからバブル期の波に乗れたという見方もできますし、単に運が良かったという解釈もできるので、一概に説明できないように思いますし、両者が合わさった結果なのでしょう、きっと。

そんなわけで、こういうやり方もあるという程度に捉えた方が健康的で、この投資法を試すためにまずは宝くじを買って種銭を手に入れようとか一儲けを考えて不動産投資を行おうと思うのが一番の愚行なんだろうなあと感じました。

後半では事業収支を表にして作ろうと書いていて利回りの話も具体的で、途端に実践編になりますがこのあたりのテクニカルな側面についての説明は十分ではないので、他の書籍をあたった方が確実に思います。

不動産投資の概要や流れを知るには十分面白く読みやすいので、その点では文句ないのですが。

3. あ、金持ち父さんの臭い。。。

それから、本書を読んでいて気になったのは、ラットレース、不動産が働いてくれる、消費と資産の話、逆張りの投資などなど、金持ち父さんにモロに影響されていると思われるフレーズが多々出てくることです。

これで成功しているので言うことなんてないのですが、個人的にはどうしてもマルチ商法にハマってる方々が想起されてしまうのでちょっとこの点は何だかなと思ってしまいました。金持ち父さんの考え方が悪いわけじゃないんですけどね。

というのは軽く余談ですが、特に前半部分が読み物としてなかなか面白く楽しめました。